西行法師の歌碑
当寺の南、火上山の中腹にある水莖庵はかつて西行法師が二年間 住居せられた古蹟にして法師は当寺へ暫々参詣し風物をめでられた。 境内の桜樹に笠を掛けられ、傍らの平石に晝寢の夢をまどろまれた 風情は遠き昔日が偲ばれるもの。 笠掛桜の傍に西行の歌碑あり下の如し 四国のかたへまいりける同行の 都のかたへかへりけるに 「かへり行く人のこころを思ふにも はなれがたきはみやこなりけり」 かの同行の人かたみにとて此桜に笠をかけるを見て 「笠はありその身はいかになりぬらん あわれはかなきあめが下かな」境内の中央に戻る | 戻る